循環型社会に向けた新しいサービスのアイデアを考える取り組み
こんにちは!mercari R4D Researcher/merpay UX Researcherをしているkeinyです。
今日は、mercari R4Dと武蔵野美術大学造形構想学部クリエイティブイノベーション学科が一緒に取り組んだ、デザインと学びの場づくりについて紹介します。私たちはクリエイティブイノベーション学科 丸山幸伸教授の指導のもと、武蔵野美術大学の学生たちと協力し、メルカリを活用して、循環型社会に向けた新しいサービスのアイデアを考える取り組みをしました。
参考:プレスリリース
この共同講義は、学生たちが企業でデザインやリサーチをしている社会人とともにデザインに取り組み、ビジネスの世界でどのようにデザインが役立つかを学ぶことが目的でした。さらに、メルカリとしては学生とともにサービスを考えることで彼らから新たな視点を得ること、またこのようなデザインのやり方について研究することも目的でした。
どんなことに取り組んだのか
この講義では、メルカリなどのフリマアプリを使った個人間の取引に焦点を当ててデザインを探究しました。学生たちは自分たちの体験談を共有しながら、「新品と中古の違いって本当にわかるの?」「どうすれば人々がより当たり前のように出品するようになるか?」「使ってないけど手放せないものがあるのはなぜか?」といった問いを立てながらアイデアを考えていきました。
また、アイデアを出すだけでなく、自分たちで素早く試作品を作って試すこと(プロトタイピング)もしました。
プロジェクトでは、学生たちはメルカリ社内で2回報告会を行いました。デザイナーやリサーチャーといった専門家からの暖かくも鋭いフィードバックと質疑が交わされ、学生たちは多くの経験を積むことができたと思います。
他方で、メルカリのデザイナーやリサーチャーにとって、学生たちの体験や視点からデザインされたソリューションは、新鮮な気づきが多かったように感じます。彼らの提案がメルカリですぐに実装されるとは限りませんが、学生たちのユニークな問題の捉え方やアイデアの視点は、新しいデザインやサービスを考える際の大きなヒントになり得るでしょう。
加えて、学生たちのアンケート結果からは、この講義を通じて、彼らの循環型社会に対する意識が変わることが示唆されました。詳しく調べる必要はありますが、デザインプロセスを通してこのような変化の兆しが見えたことは、今後の研究の方向を考えるうえで興味深いものでした。
これからどんなことに取り組んでいきたいか
今後は、循環型社会を作るために、この共同講義も参考にしながら企業と当事者(学生など)とがともにデザインをする「コ・デザイン」の方法をさらに探究する予定です。これにより、サービス提供者が考えたサービスをただ利用するだけではなく、サービスを使う人たちがともに善い変化をし続けていく世界を実現したいと考えています。
そのためには、当事者が日常で感じることからデザインを始め、小さくても実際に試せるツールやガイドライン、環境などを整えていくことが大切だと考えています。
参考:https://r4d.mercari.com/servicedesign/
最後に
この共同講義は、学生たちの学びの場になるとともに、学生たちのユニークな視点からヒントを得られる素晴らしい場となりました。丸山先生をはじめとして、ティーチングアシスタントや学生の皆さんなど、ご協力いただいた方々に心から感謝します。ありがとうございました!
循環型社会に向けたサービスデザインのために、このようなコ・デザインを実践している方々、研究している方々、またデザインに参加したいと思っている方々、ぜひ多くの方々に取り組みに参加していただければ嬉しいです!