メルカリでは、量子技術を前提に社会や産業が再構成されている「量子前提時代」を見据え、人類・社会・科学に広く貢献する基盤量子情報技術について研究しています。量子情報技術は、量子力学の物理現象を利用する情報技術です。私達がよく知っている電気や光の物理現象で作られている従来型のコンピュータやインターネットとは異なる情報処理特性を持っていることが明らかになっており、世界的に盛んに研究されています。 現状の量子コンピュータは、扱えるデータサイズが小さくエラーに弱いため実行可能な処理が限定されているものの、従来型コンピュータを超える性能が実証されました。実用的な計算はまだできませんが、ハードウェア・ソフトウェア双方の研究の発展とともに、より大きなデータ・より多様な課題が量子コンピュータで処理されるようになっていくと予測されています。一方で、量子インターネットの重要性も増していきます。例えば、量子コンピュータや量子センサーなど量子デバイス同士の接続や、量子コンピュータの暗号解読力というセキュリティ上の新たな脅威に対しても安全な量子セキュリティなど、「量子基準」の新しい通信を提供します。IT革命の両輪である計算と通信、そしてその融合を見据え、人類のさらなる繁栄に貢献するべく、メルカリは量子情報技術の研究に取り組んでまいります。